今三連休の真っ只中で、ラジオをつければどこそこの高速道路で渋滞が何㌔~とかやってるわけだが、最近疲れてるのか全然外に出る気もしないで過ごしているとまーあっと言う間に残すところあと一日。そんなにみんな気分転換しねーとやってらんないのかなとベッドの上でうつらうつら考えたりする。妻からよく「自分のことしか考えてないのね」などと、そんな事言われたらあんた、ど、どんな男だってグッサリ突き刺さるトコあるんじゃねーのかよと言い訳しつつ、実際そうかもしれません、いやそうです すみませんとか、心の中で一人なんとか体裁を保つ努力をしている割りには、『こうしたら幸せ』とかすぐ実行できる幸せのロールモデル初級編、みたいなものをどーしても信じることが出来ないでいるのだ、未だに。
んでまあ、どっか連れてけ視線を背中に感じつつも一人バイクでフットサルの待ち合わせに向かっている最中、まだ明るい空の中にぽっかりとでっかい夕日が目の前に現れたりして、それが中世の城を再現した結婚式場の塔にかかって見えたときにああ、結構絵になるなあ、空に赤い大穴が開いているみたいだと思ったり。地平線に近づくほど大きくなる月は、実際の所錯覚で、真上にあろうが同じ大きさなんだと知識はあっても、地上の建造物や山やなにやら……それらを透かしてみる月はどう見ても大きくて、首が痛くなるほど真上にある時と同じには感じられないのは行き当たりばったりで赴くままに僕が無駄なものを積み重ねてきた原因だったりするのかもしれない、とか。
ただ月を見ているだけ、ならば大きく見えても小さく見えても――そのままに受け入れて、だからどうしたかなんて必要の無い余白になるのかもしれない。しかし雲とか星と一緒に、自分が踏みしめているアスファルトの大地から広がる日常を……見えるからってだけで月と一緒にかき混ぜてしまうから近くにあっても遠くにあっても、それが月だからとかじゃなく、勝手に自分の感情を投影した気になっているとゆーとても身勝手なものなんだろう。
(月みたいに直視できない太陽はどういう位置付けになるんだ?)
(あー……いつでも感じる視線、みたいな。そのくせみんな背中を向けたまま)
(――どういう、こったかね……)
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