後ろを振り返ってみるとそこは思い出の溢れる場所だ。その全てが事実とは違う、都合良く変えられた記憶ではあるが。
えーと、年を取れば取るほど時の流れが早くなるといいますが、それは思い出が少なくなるからかもしれない。かもしれないってお前無責任だなと自分でも思うのだがそう、多分スカスカになっていくんだよ。いろいろなものが自動的に繰り返された挙句、振り返った後ろに残されたアンカーの間隔が開いていくんだ。心に空白を感じるのは目の前に対してじゃなく、開いてしまった目印の間を繋ぐ、線を求めているからに過ぎない。
今も飢え続けているあなた、そうあなただよ。残念ながら進んだその先に、空腹を満たしてくれる輝きは決して見つからない。もう捨てたんだろう?とっくの昔に。自ら。
拾いに戻るって?やめておけ、戻ればもう動けなくなるから。
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